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AfDが東の若者に人気がある理由(2)

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 今回の選挙でのCDU の勝利は、特に高齢者と女性のおかげである。一方、AfDは、前回の国政選挙と同様、特に男性を説得することができた。選挙調査グループによると、AfDは全男性投票数の 26% を獲得したが、女性投票では 16% に過ぎなかった。大きな違いである。

 

 「とりわけ、18歳から25歳の男性の若い熟練労働者は、右翼政党が動員できる可能性が高い」と、Miteinander e. V. aus Halleの右翼過激派担当のDavid Begrich は言う。彼は、これは新しい展開ではなく、1990 年代の終わりからの世代の継続であり、とりわけ移民に関連していると指摘している。

 

 壁の崩壊以来、約 400 万人が西側に移住したが、そのほとんどは高等教育を受けた若者であり、そのほとんどが女性である。その結果、一部の地域では、男性よりも女性の方が 4分の1程度少なくなっており、新しい連邦州ほど男性の余剰が顕著になっている地域は、ヨーロッパではどこにもない。

 

 同時に、工場、大企業、建設業界での典型的な男性の仕事の多くが失われ、多くの場所で低学歴の若い男性が事実上「取り残され」ている。その中でも、「社会的および職業上の不安が特に顕著である」と政治学者のカースティン・フェルクル(Völkl)は言う。AfD の選挙戦略は、特に構造的に脆弱な地域のこれらの男性を対象としている。


 「若い世代では、保守的な CDU と進歩的な SPD との間の古い対立関係は、取って代わられた」と、教育研究者のクラウス・フレルマン(Hurrelmann)は指摘する。彼の目には、若者の間で新たに対立関係にあるのは AfD と緑の党であり、ザクセン・アンハルト州の 30 歳未満の有権者の 13% を説得することができた。これは、すべての年齢層の平均の2倍以上である。

 

 フレルマンによると、二つのグループの間には性差も存在する。「一方では、環境に配慮し、寛容かつ国際的な姿勢が見られる。それは主に女性である。他方では、主に若い男性が、能力の面で若い女性に追いつくことができず、遅れをとっている」と彼は述べている。

 

 前者は通常、十分な教育を受けており、良い両親と安定した社会的背景の出自である。「彼女らは、非常にリベラルで開放的であり、ストライキを行い、素晴らしい展望を開く余裕がある。」二番目のグループでは、フレルマンは、コロナの前にすでに瀬戸際にあった人々を指摘する。教育的または経済的に比較的貧しい立場にある若者ーそしてそれを自覚している人々。彼らにとって環境問題は、彼ら自身の将来についての問題よりも重要ではない。インターンなのか、それとも就職できるのか?いつかお金を稼げるのか、良い生活を送れるだろうか?そして、地位が失われる可能性があるという暗い感情は、ポピュリストや権威主義的な語調に敏感になる。

 

 フレルマンによると、これら二つのグループは、二つの新しい政治的対立者である。特に SPD と CDU は、現在の差し迫った問題(一方では環境保護、他方では移民と安全保障)に真摯に取り組んでおらず、非常に官僚的であるという評判があるため、若い世代ではそれほど高く評価されなかった。一方、緑の党と AfD は、古い政治体制を超えて、自らを最近の動きに対応できるものとして見せている。主な違いは、「影響力を持っていると感じている人もいれば、誰にも聞かれず忘れられていると感じる人もいる」と フレルマンは言う。

 

 25歳未満の人々にとって、インターネットは最も重要な政治情報媒体である。また、AfDは、他に類を見ないネット上のアテンションエコノミーのルールを習得している。アレクサンダー・ガウラントによる「鳥の糞」演説であろうと、アリス・ヴァイデルによる「スカーフの女子」の発言であろうと、インターネット上でスキャンダルと意図的な限界突破を生み出すことは、AfDのコミュニケーション戦略の一端である。それらはアクセス数と注目度を保証する。その後、それらは否定され、興奮は他人による誇張として却下される。目標は、発言可能な限界を徐々に押し上げることである。

 

 議会はしばしば単なる背景であり、州議会の演説台はソーシャルネットワークのステージングの舞台としての役割を果たす。そこで、AfD は反体制的言論空間を形成したいと考えており、それはすべてのチャネルに存在している。そして、それは若者にもよく通じる。

 

 「とてもクールな動画だ。もちろん、初めて青に投票する」と、AfDが TikTok に投稿した基本権を扱う動画で、ある視聴者は、最近そのようにコメントした。この動画では、国家は火を吐くドラゴンのように見えるが、それに対して人は自分自身を守らなければならない。党はその問題だけでなく、その美学にも切迫感を与えている。そして、それはソーシャルメディアでは特に上手く機能する。感情的な演説、コメント、インタラクションがアルゴリズムをフィードし、ユーザーのタイムラインに同様の動画を流し込む。

 

 AfD は、Telegram にも多数のチャネルを開設している。そこにはコンテンツ制御は存在しない。これは、ユーザーが過激なコンテンツをフィルタリングやブロックせずに配信できることを意味する。その後、それらは選挙運動の最新情報、トピックディスカッション、ニュースの背後に隠れる。もちろん、そのようなコンテンツが独自のフィルターバブルを残すかどうかは疑問であるが、特に InstagramTikTok では、多くの右翼過激派コンテンツが秘匿されている。それらは、不可解なゲルマンのロマン主義、予防接種のミーム、隠された暗号の背後に隠れている。Instagram では、AfD は、CDU、SPD、FDP より多い 延べ 100,000 人以上の人々にアクセスされている。

 

 ザクセン・アンハルト州の全有権者のほぼ3分の1が、コロナが現在最も重要な問題であると述べている。しかし、AfD に対応能力を付与したのは 12% だけであった。これはこの党が、特にコロナパンデミックに選挙運動の焦点を当てていたため、彼らとっては失望する可能性が高い。

 

 AfDの選挙ポスターには「ロックダウンの狂気に終止符を打て」と書かれていた。ザクセン・アンハルト州のAfDの選挙綱領は、「州政府のすべてのコロナ規制を無効にする 」ことを要求していた。これまでのところ、この党はコロナ危機の恩恵を受けることができていない。

 

 パンデミックの大部分の間、この政党は右派とリベラル市場主義派との間の権力闘争と憲法擁護当局による監視で、自党のことで精一杯であった。水平思考運動にアプローチしようとする個々の試みも、党内で物議をかもした。しかし、パンデミックの新しい段階は始まったばかりである。ドイツでは第三波が打ち破られ、ますます多くの人々が予防接種を受け、制限が緩和されている。連邦政府のコロナ対策への不満は昨年から大幅に増加している。AfD はこのムードを汲み取り、特にこの措置に苦しんでいるすべての人々の代弁者として、自らを提示しようとしている。そしてその中には若者も含まれる。

 

 ハレにあるドイツ青年研究所の教育科学者、フランク・グロイエル(Greuel)は、「コロナ時代、若者にとって、自分たちがどのような社会的価値を持っているのかが特に明らかになった。連邦政府の開放戦略では、予防接種の場合と同じように、学生は常に相対的に待たされていなければならなかった。したがって、グロイエルは、多くの若者がパンデミックの最中に確立された政治に背を向けた可能性があることを恐れている。これは、若い有権者の間で AfD が好成績を収めている理由でもあるが、それでもそれは多くの有権者の一部にすぎない。

 

 以上である。将来の展望が明るくない若者、特に低学歴の若年男性が極右政党AfDの支持母体の一つであり、それは旧東ドイツ地域に偏重しているとの指摘である。概ね妥当な分析であると思う。しかしその対策としては、ほとんど打つ手が無いというのが実情ではないのか。