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中国とロシア

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 見ているドイツ紙(ZEIT online)に気になる記事が掲載されていたので、雑に和訳してみる。記事のタイトルは、"China und Russland: Freundschaft mit Grenzen"(中国とロシア:限界のある友好)。「中国とロシアには多くの共通点がある。しかし、大国としてのロシアの誇りと自己認識は、長期的には格下のパートナーとしての立場に甘んじることはできないであろう。」北京のMichael Radunskiによる寄稿。

 

 アンゲラ・メルケルとハイコ・マースは警戒している。ドイツの首相および外相は、ロシアが中国の片腕になるべきではないと共に警告したーそして、例えば、ノルトストリーム2に対する固執を正当化する。

 

 ドイツとロシアのパイプライン計画は、西側で非常に物議を醸している。しかし、この国で議論が続いている間、同様の計画はすでに数千キロ東で現実化している。すなわち、ノルトストリーム2に対応する中ロのそれは「シベリアクラフト」と呼ばれている。2019年以来、このパイプラインはヤクートから中国に天然ガスを供給している。中国は今後30年間、ロシアのガスを4,000億ドルで確保した。

 

 中国とロシアの再発見された近接性は、資源の取引に限定されないことがこの3月に再び明らかになった。アラスカでは中国と米国の間の冷ややかな氷河期が優勢であったが、中国とロシアは中国南部の桂林で開かれた外相会議で可能な限り最高の調和を示した。中国国際研究所のRuan Zongzeは、中国紙"Global Times"(環球時報)においてグローバルな方向性を強調した。「自国の覇権を主張するために、米国が多国間主義を装ってそのイデオロギーを押し付け他国に干渉する一方で、中ロ両国は多国間世界でグローバルな正義を支持する決意を示している。」

 

 この立場は、金融およびテクノロジー分野から国際外交まで、幅広い協力に長い間反映されてきた。


 国際金融市場では、両国の主要な目標は世界の準備通貨としての米ドルに取って代わることであるーそして少なくとも二国間貿易では、この目標は近年著しく達成に近づいている。2020年に初めて中国・ロシア間貿易の半分以上がドル決済ではなかった。


 次の中間段階として、桂林での会合でロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、Swift(スウィフト)などの西側の決済システムをできるだけ早く放棄すべきであると求めた。「ワシントンはSwiftシステムを恣意的に特定の国々を制裁するために悪用している。このやり方は国際的な不満を生み出している」とDong Dengxin は環球時報に語った。武漢大学の金融証券研究所の所長は、「中国とロシアが共同でドル覇権に挑戦することに成功すれば、多くの国々が新しいシステムに参加するだろう」と確信している。Dongは中国の貿易力の拡大を指摘し、決済通貨として米ドルの代わりに人民元を提案している。ロシア・トゥデイによると、多くのロシアの銀行は、主に二国間貿易を処理するために、すでに中国国際決済システムに参加していると言われている。Dongは、このシステムを徐々に拡張することを推奨するー例えば、新シルクロードの一部として中央アジアへの拡張のように。

 

 もう1つの重要な分野は、電気通信とネットワーク技術である。アメリカ同様に、中国もますますこの分野に国の発展がかかっているので、ロシアは自国の専門技術の欠如を考慮して、一方を選択する必要があるーそしてその傾向は明らかである。西側で物議を醸している中国の技術グループHuaweiは、ロシアの企業MTSと合弁でロシアでで5-Gネットワークを構築する。ロシアは高速インターネット網を享受し、Huaweiは巨大な販売市場を獲得する。

 

 宇宙開発でも補完的な利害状況が確認されている。中国は米ロに追いつくために競争しており、近年多くの成功を収めている。中国は月の裏側に到達した最初の国であり、天問1号によって火星にミッションを送り、嫦娥ミッションは12月に月の岩石サンプルの収集に成功した。しかし、米国の妨害により、中国はこれまで国際宇宙ステーションISSなどの国家間協力から除外されてきた。

 

 一方、ロシアはISSに属しているが、かつての主要国の大成功はもはや過去になった。そのため、ロシアの宇宙機ロスコスモスと中国の宇宙行政は、3月の初めに共同で月面基地を建設することに合意した。

 

 これまでで最も目に見える成功は、国連本部で達成された。ここで、中国とロシアは、安全保障理事会を定期的に阻止することによって西側を弱らせているーそれは、バシャール・アル・アサド周辺のシリア政権を、または最近ではミャンマー軍部を非難決議から守るためである。中国とロシアは、西側は「内政」から遠ざかるべきことに同意している。これは、自国の事例へのそれを阻止するためである。すなわち、中国側ではこれは香港と新疆ウイグル自治区であり、ロシア側ではクリミア併合あるいはアレクセイ・ナワルニーのような野党メンバーとの闘争である。

 

 そして、両国間の親和性は現在、両国のトップにある。習近平ウラジーミル・プーチンは、「強い男」の政治的スタイルを表している。両者ともに国内の権力競争を最大限に抑制する。どちらも憲法上の任期制限を撤廃した。相互間の尊敬は非常に厚く、2019年に習は「プーチン大統領は私の親友である」と公に宣言した。

 

 これらすべてにもかかわらず、中国とロシアの友好関係は恋愛関係ではない。利益が補完的でない場合、協力はすぐに競争に変わる。これは、両大国の影響力の伝統的な領域で明らかになる。

 

 ここで、何よりも、習の威信プロジェクトが問題を引き起こす可能性がある。新シルクロード中央アジアを通過する。この地域はロシアが自国の裏庭と見なしている。これまでのところ、北京はこの事情に注意を払ってきた。2016年にタジキスタンに基地が開設されたとき、モスクワは事前に協議されていた。

 

 しかし、新シルクロードプロジェクトは、この地域の最も重要な貿易相手国としてロシアに取って代わった。国連貿易開発会議(UNCTAD)の試算によると、2019年の中国と中央アジア諸国との貿易額は464.7億米ドルであったが、ロシアは286.4億米ドルのみであった。

 

 それは南シナ海の逆であり、中国は、ベトナムのような国々との伝統的に良好な関係にもかかわらず、ロシアが慎重に自制することを警戒している。

 

 しかし、最初の動揺は北極圏での競争に見ることができる。そこでは、北極圏に隣接する国としてのロシアが、自称「北極圏国家」としての中国の野心を疑っている。

 

 軍事分野では合同作戦が増えているが、ここでも不信の隔たりが広がっている。ここ10年間は、ロシアはSU-35ジェット戦闘機やS-400ロケットなどの最新の兵器を中国に高額で売りつけることができなくなっていた。中国はこの分野でも追いついてきており、もはや最新の技術にしか関心がない。しかし、プーチン大統領は、ロシアの軍用機器を北京出身の友人と共有する準備ができていないことを繰り返し明らかにしている。そして、民間航空のようなそれほど敏感でない分野でさえ、大胆な発表はこれまでのところほとんどない。

 

 中国はそれに応じて隔たっている。プーチン大統領が昨年10月に中国との同盟関係を公に排除することを望まなかったとき、北京は丁寧に拒否した。「軍事同盟は冷戦の一部だった」とCheng Yijunはサウスチャイナモーニングポストに語った。中国とロシアの軍事同盟は、中国を自国の利益がない紛争に巻き込むだろう、と中国社会科学アカデミーの研究者はこの拒否を説明している。

 

 ロシアと中国の間の幅広い協力は、メルケルとマースの懸念が現実化することを示している。2014年に西側諸国がロシアのクリミア併合に際して制裁を課したちょうどその時、クラフトシベリアパイプラインの建設が開始された。ロシアはプーチンの下で東に向かっている。

 

 確固たる同盟、あるいは過去のように、彼らが自分たちを「社会主義兄弟国家」と呼んだときのイデオロギーの最前線は現れていない。むしろ、それは実用的なレアルポリティークの問題である。

 

 東側の想定される友人たちはまだ相互に補完する。しかし、中国の台頭はすでに紛争の脅威である。ロシアの大国としての誇りと自己認識は、長期的には中国の格下のパートナーとしての地位とうまく調和するのは難しいであろう。

 

 以上である。中国がロシアを呑み込もうとしているが、ロシアはそれに耐えられないであろうとのこと。